こんにちは。技工士の髙山です。
前回からだいぶ間が空いてしまい、作製面での変化もありましたので報告も兼ねて紹介します。
まず、セレックのソフトウェアを最新のものにバージョンアップしました。新しいので、やはり作業性も上がり、精度も高まります。(バージョンアップはカタナを使うためには必須でした。)
同時に、ドライミリングという、水を使わずに削り出す作業の為のバキュームを導入しました。
(上の画像のものです、ミリングマシンの下に設置してあります。)
ではなぜドライミリングにするのかというと、
今回作製することになった、カタナという材料は、グラデーションのあるブロックで、削り出す時水の中に他のブロックの削りかす等の不純物があると色に影響が出ます。
ドライミリングだと、水を使わずにすむので影響も受けず、また乾燥の時間も要らないので、効率良く、すぐ焼成出来ます。
導入前は一晩置いて焼成していました。すぐ焼けるというのは大きいです。
また、ミリングマシンの水が汚れないというのも助かります。ジルコニア系はまさにチョークなので、フィルターもすぐに汚れてしまいます。
水の交換も手間なので、バキュームの導入は色々とメリット大です。
今回のケースです。両側の2番目、3番目です。
実際の画像です。コアという土台が見えますが、今回は以前より入っていた金属のままです。院長が白く補修していますが、一部、グレーがかっているところもあります。
模型上の画像です。
口の中にセットしました。土台のコアの色も透けずにきれいに入っています。
カタナはグラデーションのあるブロックなので、手間をかけずによい色が出て、ジルコニアの特色でもある高い遮蔽性も兼ね備えているので、様々なケースに対応出来るのではと思います。
先端の方の高い透明感等は、ジルコニアボンド、EMAXのレイヤリング法等には劣りますが、
高い強度を持つフルジルコニアクラウンにグラデーションが付き、前歯にも用いる事にも十分な自然感がある。
というところに最大メリットがあるのではないかと思います。
以上、ジルコニアクラウンのカタナについて紹介しました。
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