こんにちは。技工士の高山です。
今回はジルコニアだけで出来たブリッジを紹介します。
すべての材料がジルコニアなので、強度は白い材料の中では一番強いものになります。
ジルコボンドというのがありますが、それはジルコニアでフレームというキャップ状のものを作り、それをベースに、陶材であるセラミックの粉を盛り、電気炉で焼き、歯の形に仕上げます。
このように、ジルコニアは薄いキャップ状のものでも高い強度があるので、すべてがジルコニアだと強度はおのずと高いものになります。
今回は、噛み合わせる歯との隙間(クリアランス)、後ろ側へ1本の歯を延長する事を考え、フルジルコニアで作製する事になりました。
今回の模型です。
4番目、5番目の歯、それに延長された6番目がある延長ブリッジというケースになります。
完成しました。
色はA3.5という少し濃いめを目標にしました。
口の中の画像です。
仮に入れてみました。
院長と顔を見合わせて、「ちょっと薄いかなぁ~。」
「はい、自分もそう思います。」と私。
そこで、
口腔内で一番前の一本だけ、院長に直接色を乗せて合わせてもらいます。
それに参考に、技工士の私が後ろの2本に色を乗せ、改めて一番前の色を調整し、全体を合わせます。
出来上がりました。
焼き上がりを見て院長が、「濃すぎかなぁ~。」
私も、「ちょっと自分がやり過ぎちゃったかももしれません‥。」
「まあ、入れてみないと分からないから。」と院長。
私、「…。」
期間を開けて、次の診療で入れてみました。
見事に全体に合ってます!
ほっとしました。
院長も「分からないものだね。」
「今回は特に勉強になります。」と私。
フルジルコニアは口の外ではかなり濃く見えても、口の中に入れたらそうでもない。
今回はその事を強く感じました。
以上、フルジルコニアの症例の紹介でした。
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