こんにちは、歯科衛生士の棚橋です。
東京もそろそろ雪が降る頃でしょうか?
今日は要介護者の口腔ケアについてのお話です。
日本も高齢化が進んでおり、介護の需要は高まるばかりですね。
寝たきりや認知症などで、自分で思うように歯磨きしたり、入れ歯を洗ったりできないお年寄りの口の手入れを、どうしたらいいのでしょうか?
放置したままだと誤嚥(ごえん)性肺炎を起こすなど、命に関わる危険もあるため、しっかりと対応する必要があります。
口腔ケアする時の注意点⚠️
⚫️慣れている人が行うようにしましょう
その方の一番慣れている人でないと、口を開けてくれないことがあります。
⚫️姿勢に注意しましょう
誤嚥を起きにくくするために座位にしましょう。
それができない場合はベッドを45度まで起こし、頭を前方に曲げてもらってからケアをして見てください。
ベッドから起きることができないときは、体を横向きにした状態でケアしてください。
⚫️入れ歯を使用している場合は入れ歯を外ずしましょう💡
残っている歯、歯肉や舌をきれいにします。
まずは、うがい薬を浸したスポンジブラシで口の中の大きな汚れを取り、口の粘膜をきれいにしてください。
そして歯ブラシで歯磨きをしてください。
電動ブラシの使用も効果的です。
歯と歯の間の汚れは歯間ブラシを使いましょう。
歯がまばらに残っているときは1本ずつていねいに磨き、入れ歯の金具がかかる歯は特に汚れがつきやすいので念入りに磨いてください。
ちなみに…総入れ歯で自分の歯が1本もなくてもブラッシングは必要です💡
とりわけ入れ歯と接している歯肉には食べかすや細菌などがつきやすく、歯周炎や口内炎などの原因になります。
口をよくすすぎ、やわらかい歯ブラシで歯肉、上あごをブラッシングしてください。
⚫️舌も磨きましょう
舌ブラシで舌の奥から手前に軽く10回擦り、舌苔(ぜったい)(舌の上の白い汚れ)を取りましょう。
最後にうがい薬を入れた水でよくうがいをしましょう。
⚫️入れ歯も磨きましょう
洗面所などで水道水をかけて洗い、やわらかいブラシで汚れを落としましょう。
歯磨き粉はつけないでくださいね💣
そして、入れ歯を口に戻す時はすこし濡らしてから戻しましょう。
寝る前は水などにつけ、乾燥させないように気をつけてください。
⚫️本人ができることはなるべく本人にしてもらいましょう
歯ブラシを持って手を動かすことはリハビリにもつながります💡
口腔ケアは習慣付けたいものですが、無理強いは禁物です。
歯垢であれ歯石であれ、汚れが口の中に残ったままだと、虫歯が進んだり、食欲が落ちたり、感染症にかかりやすくなったりします。
以上の点を注意しながら口腔ケアをしてみてください!
ケアすることによって体調がよくなる方も多くいます。
なかなか介護をしていると、口腔ケアまでする時間がないと感じるかもしれませんが、できるだけ毎日するように心がけましょう◎
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